第100章公開されたポジション

アビゲイルが去ると、アンナは視線をアルフォンソへと向けた。

アルフォンソの顔色はさっと青ざめ、額の汗が玉になって頬を伝っていた。

「アンナ・ライスさん、わ、私は……あなたのご立場を理解しておりませんでした。無礼をどうかお許しください」

そう口にするそばから、アルフォンソの膝は笑い、今にも崩れ落ちそうになる。

怯えるのも無理はなかった。サン・バレー大学は国内随一の学府だ。そこを追われれば、ほかの大学が彼を受け入れるはずもない。福利厚生まで含め、サン・バレーほど恵まれた職など二度と見つからないだろう。

家族のため、暮らしのため、アルフォンソにできるのはただ頭を垂れて従うことだけだった。

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